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スポーツをしていると、手も足も指先周りはよく使われるのが指先です。その分、アスリートの指先は乾燥したり外傷を追う危険を孕んでいます。
もし爪の周囲が赤くなったり黄色っぽく腫れてきたなぁ、と思ったら注意してください。最近、指先の怪我や ささくれ があったなら爪周囲炎になっている可能性があります。
爪周囲炎は、そういった傷口からバイ菌が入ることで、爪の周囲が赤く腫れて炎症が起こります。ズキズキと痛みを伴いますので、一刻も早く治したいですね。
この記事では、放っておくと怖い爪周囲炎の原因や予防方法、スポーツコンディションを整える上での注意点などをまとめて紹介しています。
この記事はこんな方におすすめ
- 指先をよく使う競技のアスリート
- 爪周囲炎の原因を知りたい方
- 爪周囲炎にならない予防方法を知りたい方
- 爪周囲炎がどんな病状か知りたい方
爪周囲炎とは
爪周囲炎(そうしゅういえん)とは、爪の周囲に炎症が生じて赤く腫れている状態、または膿が溜まって黄色っぽく腫れている病状です。腫れによって指先がズキズキと痛みます。
爪周囲炎は、別名で爪囲炎(そういえん)とも言われています。また、指の腹側が化膿したり、膿が回ると、ひょう疽(ひょうそ)という病状で呼ばれます。
爪周囲炎になりやすいスポーツ
- サッカー
- バスケットボール
- ラグビー
- 競泳
- 体操
- 靴の締め付けが強いスポーツ
- 器具を使うなど、指先を怪我しやすいスポーツ
爪周囲炎の症状
爪周囲炎(そうしゅういえん)は、爪やその周りの皮膚が傷ついたり、肌荒れしていたりしてできた傷口から病原菌などの細菌が入って炎症を起こす感染症です。
症状がよく見られる部分としては、爪上皮 や 爪甲 の周りの皮膚(側爪郭 や 後爪郭)です。スポーツをしていて乾燥や外傷が起こりやすい部位に多いと言えるでしょう。
傷口から細菌が入ると、2〜3時間くらいで少し指が腫れて痛むようになってきます。患部が赤く腫れて炎症を起こし、その後に皮膚の中に膿が溜まります。炎症や溜まった膿の影響から爪の剥がれが出ることもあるでしょう。
皮膚の中に溜まった膿は、指先の中でいろんな方向に移動して、様々な症状が出てきます。膿が溜まる場所とそれぞれの名称は、次の表にまとめました。
症状名 | 膿の場所 |
---|---|
爪周囲炎、爪囲炎 | 爪上皮、爪郭、爪の下 |
ひょう疽 | 指の腹側深部 |
爪周囲炎の主な原因
病原菌が入る傷口は、いろんなことをきっかけにできます。爪周囲炎の引き金となる主な原因を挙げましょう。
これらの外傷から体を守るため、通常、爪や皮膚のまわりには皮膚のバリアがあります。しかし、外傷ができるとこのバリアが剥がれてしまい、保護機能が働かなくなるのです。その結果、細菌などに感染し爪周囲炎を発症します。するのです。
発症を引き起こす細菌は、日常生活にありふれた常在菌の一種である黄色ブドウ球菌か緑膿菌がほとんどです。これらの細菌は、私たち人間の体にも存在する菌で健康で免疫が正常に働いている時には、特に影響はありません。
爪周囲炎の注意事項
爪周囲炎には、急性と慢性があり、少しずつ特徴も違います。
急性爪囲炎
これまで解説してきた爪周囲炎は、急性の 爪周囲炎 で、一言で言うなら 爪上皮 の細菌感染症です。
日常生活でごく普通に存在する常在菌、黄色ブドウ球菌が爪の周囲の皮膚の切れ目から侵入し、炎症を起こします。細菌は微細な傷からたやすく侵入してきます。
手の場合は、噛み爪や指をしゃぶったりする癖がある人に多く、足の場合は、陥入爪 をきっかけに感染症となるケースがあります。
またごく稀に、手足の指の深くにまで感染が広がり、その指を失ってしまうケースも報告されています。このような深い部位の感染は、血液循環を悪化させる糖尿病の患者に起こることがあります。
医師の治療内容
急性爪周囲炎は、発生初期の場合は抗生物質と湿布で症状を抑えられます。また、指先の患部を温めて血行を良くすることで改善することもあるそうです。
しかし、膿が溜まってくると膿を出さないといけません。それには海の進行の程度にもよりますが、麻酔を打った上で皮膚の切開して膿を取り出すこともあります。
慢性爪周囲炎
一方、慢性の爪周囲炎は、手の指先に起こることが多い持続性の炎症状態のことです。
急性爪周囲炎と同じで、爪の周りが赤くなり痛みますが、特徴的なのは膿があまり出ないこと。その代わり、爪の周囲の皮膚のダメージが強くなります。例えば、爪上皮 がボロボロになりなくなったり、側爪郭 や 後爪郭 が剥がれたりします。そこに刺激物質や微生物が入り込み、爪が変形してくる場合もあります。
急性爪周囲炎と比べると、慢性爪周囲炎は、水に触る仕事やスポーツに多い病状です。競泳、水球などはプールの塩素で指先が荒れがちとなります。十分に注意をしましょう。
慢性爪周囲炎は、カンジタと言う真菌が侵入して起こる以外に、継続的な皮膚炎がある場合も起こるそうです。湿疹や免疫機能が低下する病気を患っている場合はますます気をつけましょう。
医師の治療内容
慢性爪周囲炎は、手をよく乾かした後、爪の周りの皮膚に生じた荒れや割れなどの隙間を塞ぎ、細菌や微生物の侵入を防ぎます。水に触れる場合は、保護用のクリームを使用することもあります。
急性と慢性の比較
急性爪周囲炎と慢性爪周囲炎の違いをまとめました。
急性爪周囲炎 | 慢性爪周囲炎 | |
---|---|---|
特徴 | 膿が溜まる 爪の周囲の皮膚が大きく腫れる | 膿はあまりない。 爪上皮 や 爪郭 が剥がれ、爪が硬く歪む |
原因菌 | 黄色ブドウ球菌 緑膿菌 | カビ(真菌) カンジタ |
痛み | 強い | 弱い |
起きやすい人 | 外傷が多い | 水に触り、手荒れする |
爪周囲炎のケアと予防方法
爪周囲炎は、どうしたら予防できるのか?
一番大切なのは、指先を清潔に保つこと。爪周囲炎は感染症ですので、清潔な状態を心がけるだけでも予防にかなりの効果があります。
その他、トレーニング後や日常生活でもできる主なケアのやり方を紹介しましょう。
- 指先の清潔をキープする。
- 手洗いをしっかりする
- 手洗い後は、水気をしっかり拭き取る
- 爪を短く切りすぎない
- 陥入爪や巻き爪を悪化させない
- 噛み爪の癖をやめる
- ささくれを無理にめくらない
- 水仕事では、ゴム手袋やハンドクリームで保護する
- 生活習慣を整え、肌荒れを起こさない
いずれも生活の中で気をつけることで予防ができることが多くあることが分かると思います。どんなに小さくても細菌が侵入できる外傷や手荒れをつくらないこと、そして、人間本来が持っている皮膚のバリア機能を保つことが大切です。
そういう意味では、食事や睡眠などの生活習慣を整え、アスリートとして体のコンディションを整えることが、結果的に爪周囲炎の予防にも大きく繋がると言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
- 爪周囲炎は、爪周りの傷口からバイ菌が入り赤く腫れる病状
- 赤く腫れた後は、膿が溜まり重度化する場合がある
- 予防には清潔をキープし、皮膚のバリア機能を保つことが大切
- 日常生活に少し気をつけるだけで十分に予防できる
指先を使い繊細な感覚で競技の高みを目指すアスリートにとって、爪周囲炎は絶対に防ぎたい病状です。
爪周囲炎は、痛みがあるだけではなく、腫れを伴うため指先の感覚が正常時と比べて狂ってきます。そのような状態でトレーニングや練習を積み重ねても効果的ではありません。日頃からの適切なケアでトレーニングも試合も万全のコンディションで臨みましょう。
爪の各部位の名称や機能については、以下の記事を参照いただきたい。
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