【解説まとめ】肥厚爪の原因と予防ケア方法。分厚い爪を自分で削る治療は危険!

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爪が厚くなって自分では切りにくくなった、そんな経験ありませんでしょうか?人は歳をとると、しだいに爪が厚く硬くなってきます。

そもそも爪が厚くなると何が悪いのか?また、さほど高齢でもないのにどうして爪が厚くなってしまうのか?

このような疑問について爪の専門家が解説していきます。

爪が厚くなる肥厚爪(ひこうつめ)は、足の親指の爪でよく見られますが、肥厚爪をゼロから分かりやすく学び、一番知りたい原因や予防方法について解説します。

この記事はこんなことが分かります

  • 肥厚爪の基礎的な知識
  • 爪が厚くなってしまう原因について
  • 日常でもできる肥厚爪の予防方法

肥厚爪(ひこうつめ、ひこうづめ)とは

肥厚爪は、爪が分厚くなる病状を言います。ただ、その種類を大きく2種類に分けると、爪甲 そのものが厚くなる場合と、爪の下に角質が溜まって厚くなる場合があります。

爪自体が厚くなる場合

厚硬爪甲(こうこうそうこう)

爪そのものが厚くなり、硬くなってしまった状態。爪が厚くなると、爪がもとより持っている巻こうとする性質が強く働いてきて、巻き爪になりやすくなります。

爪甲鉤彎症(そうこうこうわんしょう)

厚硬爪甲 が悪化した状態。何らかの原因で爪が真っ直ぐに伸びることができず、上方向や斜め上方向に伸びてしまいます。ひどくなると、爪床 から 爪甲 が剥がれ、爪の下に空洞ができます。

爪白癬(つめはくせん)

爪の水虫と言われる 爪白癬 の可能性もあります。爪に白癬菌が感染すると、爪は白濁して厚くなるだけでなく、ボロボロと脆くなります。

爪の下に角質が溜まって厚くなる場合

爪甲下角質増殖(そうこうかかくしつぞうしょく)

爪甲の下で角質が増殖し、やがて爪を押し上げていく症状。押し上げられた爪甲は厚くなり、爪甲と爪床の間にはもろくなった爪が粉となって詰まってしまいます。

肥厚爪になりやすいスポーツ

後程、解説する肥厚爪の原因の一つに、圧迫があります。爪先が圧迫されるようなきついシューズを履いたり、爪先に負荷がかかる状態だと爪の変形を生み、肥厚爪につながってしまうのです。特に高齢になるほど、爪は硬く厚くなる傾向になるので注意が必要。

  • バレエ
  • スキー
  • きついスパイクを履くスポーツ
  • 前後のフットワークが激しい競技

肥厚爪の症状

肥厚爪になると、爪が割れやすくなり、厚くなった爪の中が空洞ができたり、剥がれやすくなります。長期間に渡って、爪に外からの圧力が加わることで起こり、手の爪よりも足の爪で多く見られる症状です。

また、さまざまな不快な症状が出てきてスポーツや日常生活で支障が出ることも。代表的な例を、5つ紹介します。

(1)外見がよくない

肥厚爪になると、爪の色が黄色っぽく分厚くなり、爪表面も凸凹に。医療の知識がない一般の人から見ても良い状態ではないとすぐに分かってしまいます。

(2)スポーツパフォーマンスが弱くなる

肥厚爪は、爪の下に空洞ができることが多々あります。空洞ができると、爪の役割が果たせません。つまり、スポーツで大切な 爪圧 が効きにくい状態になり、足指で踏ん張ったり、強い蹴り出しができなくなるのです。

(3)爪のケア(爪切り)が自分でできなくなる

肥厚爪の初期ならばともかく、どんどん厚く硬くなってくると家庭用の爪切りでは挟むことができなくなり、歯が通らなくなります。

(4)最適なサイズのシューズが履けなくなる

本来、自分の足にぴったりなサイズの靴のはずが、爪の厚みによって爪先にキツさを感じるようになり、少し大きめのシューズしか履けなくなります。そうすると、シューズの中で足がずれ動き、動作がぎこちなくなるので、足腰に潜在的に負荷がかかってきます。

(5)靴下やかけ布団が引っかかる

肥厚爪は、爪の表面が凸凹しているので、靴下の着脱や就寝時の掛け布団などが爪に引っかかり、引っ張られることで痛みが出ることもあります。

肥厚爪の主な原因

そもそも爪が厚くなる原因は、一体何でしょうか?

日常生活でも起こり得る肥厚爪の原因を5つ紹介します。

もし思い当たる思い当たる理由があったら、チェックしてください。それを改めるようにするだけでも立派な予防方法になります。

(1)加齢

人の爪は年齢を重ねるほどに、厚く硬くなっていくことは解説しましたが、その背景には、爪に含まれている水分量が失われていくことが挙げられます。肌と同じように水分保持力がなくなっていくのです。

そのため、乾燥が進み、弾力性を失い、爪の成長スピードが落ちて、厚く硬くなっていきます。実際、肥厚爪は70歳や80歳などの高齢者によく見られるのが特徴です。

(2)外傷

年齢といった生理的変化以外では、外傷が挙げられます。

例えば、物を落としてしまって爪や爪の根元に直接的なダメージが加わった場合、爪をつくる 爪母 が損傷することで、後に肥厚爪となるケースがあります。

爪は本来前に向かって伸びますが、爪母がダメージを受けるとそれができず、分厚くなりながら伸びてしまうためです。

(3)圧迫

靴が足の形やサイズに合っていなかったり、足先への荷重が極度にかかることでも肥厚爪は起こります。足先に 胼胝(タコ)ができている場合は、要注意。

またスポーツシーンではきついスパイク、日常生活ではハイヒールなどの爪先を左右から圧迫するような靴も危険。そのような靴では、歩く度に爪が伸びる方向とは逆方向に圧迫され、爪が厚く硬くなります。

そうすると、行き場を失った爪の成長方向が上向きに押し上げられてしまうのです。急激な体重の増加も爪を圧迫する原因の一つです。

(4)深爪

深爪だと、指の腹から加わる力で、爪がない指の先端の肉が上に持ち上げられます。盛り上がった肉は、前に伸びようとする爪の壁として進路を塞ぐことに!

その結果、爪は肉の壁からは上方向に伸びようとする他、新しい爪が今ある爪の下から生えてきて、爪が層状に厚くなる場合があります。

(5)爪ケア不足

(1)加齢ともリンクしますが、爪のケアは保湿がとても重要。爪に水分をたっぷり与えることで、爪に弾力が生まれ、健やかに伸びるサポートができます。また甘皮の除去も爪の成長を助ける働きになるので、一緒にしておきたいところです。

また注意したいポイントは、入浴時のすすぎ。足の爪にはシャワーで上半身から流れてきた泡や石鹸カスが意外と入り込んでしまうものです。しっかりと爪先をすすがずに放っておいてしまうと乾燥した石鹸カスは硬くなり、ゴミとして爪の中に溜まってしまいます。

そうして蓄積したゴミや古くなった角質は、爪水虫を引き起こす白癬菌の格好の住処になってしまい、爪白癬 を招くことにつながります。

肥厚爪の注意事項

爪が厚くなった時の一番分かりやすい変化は、色です。

健康な爪は半透明ですが、厚くなるたびに白色、黄色と変化してきます。

まずは爪の色を日々観察しましょう。そして、自分の健康な状態を覚えておくことが大切です。そうすることで、紹介してきた肥厚爪の原因が起こった時にも、爪の色の変化を追うことで、爪の厚さをセルフチェックすることができます。

厚くなった爪を自分で削るのは危険!

もし爪が厚くなったと感じたら、爪をやすりで削ることで対処はできますが、これは爪の厚さを戻すだけの対処であって、根本的な原因の解決にはなりません。

また、爪は三層構造でできていますが、一番外側のトッププレートは非常に薄く、二番目のミドルプレートは柔らかい性質があります。

つまり、自分で削ると爪の強度を損いつつ、爪を削りすぎてしまうリスクが付き纏うのです。爪の適正な厚さは、スポーツパフォーマンスに直結します。もしアスリートがセルフケアで爪の厚さを削る時には、感覚が狂ってしまう場合があることを踏まえて、自分で削るかプロに任せて削ってもらうかを判断すべきです。

肥厚爪の予防方法

肥厚爪の予防は、日常からの爪ケアが非常に効果的。原因で挙げた5つのうち、加齢以外の予防をすることで健康な爪をキープできます。

(1)外傷・圧迫の予防

これは、自分の足に合った靴を履くことにつきます。足の長さ、幅、甲の高さ、ヒールカップのホールド具合など、足の形に合う靴を履くだけでも足や爪トラブルのリスクは大きく低減できます。

最近は自分のランニングフォーム、ウォーキングフォームを計測して、ぴったりなシューズを見つけられる店もありますよね。試着をして自分ではジャストフィットすると思っても大きかったり小さかったりする場合はよくありますので、専門会に相談して購入することをおすすめします。

(2)深爪の予防

深爪は爪の成長を妨げることが分かりました。爪の長さは、指の輪郭に沿うくらいがちょうど良い。よく間違ってしまうのは、爪先の白い部分を全部切ってしまうことです。これは知らず知らずに深爪の習慣を作ってしまうことにつながりますので絶対にやめましょう。

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(3)爪ケアをする栄養のバランスに気をつける

繰り返しになりますが、爪には保湿が大事。ネイルエッセンスで栄養を与え、ネイルオイルで潤いのヴェールをつくり水分保持をキープしましょう。

また爪がつくられる爪母に爪の栄養分が供給されることも大切です。それには日々の食生活から注意しましょう。

爪の主成分は、ケラチンというタンパク質。しかし、ビタミンやミネラル、亜鉛や鉄分などとても多くの栄養素があって、はじめて健康的な爪が育ちます。体と一緒です。バランスの良い食生活をしっかりとりましょう。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?

  • 肥厚爪は、爪が分厚くなる症状
  • 肥厚爪は、スポーツパフォーマンスを落とす原因になる
  • 肥厚爪の予防は、爪切り(深爪予防)と爪ケア(乾燥予防)が大切

肥厚爪は、悪化するほどケアが困難になります。困った時は迷わず爪の専門家に相談するようにしましょう。専門のネイルケアツールで肥厚爪の原因となる老廃物を取り除き、分厚くなった爪を適切に削って整えていくことで、爪の機能を取り戻し、スポーツパフォーマンスを回復させることができます。


爪の各部位の名称や機能については、以下の記事を参照いただきたい。

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