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寒さが厳しく乾燥が進む冬は、爪や肌にとって過酷な季節。
日常生活ひとつとっても、春夏秋と比べて、冬の爪や肌へのダメージは相当なものになります。
さらに屋外でスポーツをする場合、ダメージリスクはより一層アップ。こまめな保湿が行き届いていないことで、ひびやささくれ、あかぎれを生み、痛みを感じてスポーツパフォーマンスに悪影響が出た経験はありませんか?
そこで今回は、コロナ禍の冬に特に知っておくべき指先の乾燥対策について紹介します。
結論から言うと、健康的で体のコンディションを維持するためにも、次の3大対策をしっかりと行いましょう。
- ウイルスから体を守る「感染」対策
- スポーツで柔軟な動きを可能にする「角化」対策
- 代謝を促進しパフォーマンスを上げる「血行」対策
なぜこの3つの対策が必要なのか?
必ず知っておくべき3つの乾燥対策をスポーツと爪の専門家がわかりやすく解説します。
なぜ、冬は乾燥対策が必要なのか?
冬は乾燥する季節。それは日本全国どこでも同じです。でも実際、冬はどれくらい乾燥するのか?数字で知っている人は少ないと思います。
1981年から2010年の日本の平均湿度をまとめたグラフを見てみましょう。
東京では、夏と冬の湿度差は、なんと25%にもなっていますね。そして乾燥に向かって急激な湿度変化が起きているのが、10月から12月。
季節の変わり目は、爪や肌の調子が下降することが知られています。だからこそ、本格的な冬がくる前に早めの対処が必要。衣替えとともに指先を保湿するケア意識を一段階上げてギアチェンジしていきましょう。
そうすることで気温変化や湿度変化に対応したカラダのコンディションが整い、ささくれやひび割れ、あかぎれと言った指先トラブルを予防することができます。
冬に知っておくべき指先の乾燥対策
それでは、指先の乾燥対策と言ってもどんなポイントに気を付ければ良いのでしょうか?
一般的には「保湿」が挙げられますが、それだけではベストコンディションは作れるとは言えません。
見た目のキレイさも大切ですが、スポーツをする上では「衛生面」と「コンディション面」にも注意を払いましょう。
そこでおすすめするのが「感染対策」「角化対策」「血行対策」の3大乾燥対策です。
ウイルスから体を守る「感染」対策
冬は、インフルエンザウイルスや新型コロナウイルスなど「感染」のリスクを避けなければなりません。どうして冬にはウイルスに一段と気をつけるかと言うと、乾燥はウイルスにとって都合が良い2つの変化があるからです。
①ウイルスが好む低温低湿度
一般的にウイルスは、気温16℃以下、湿度40%以下を好むと言われています。
つまり、冬はウイルスが活発になり感染力が強くなる季節なのです。
これは屋内でも例外ではありません。冬はエアコンを使って室温を調整するとお思いますが、必ず湿度計を設置して室内環境を整えるようにしましょう。
②乾燥によって免疫力が低下する
2つ目の変化は、免疫力の低下です。私たち人間は、体の水分が不足していると免疫力が低下する傾向にあります。
冬の厳しい寒さと乾燥にさらされると、鼻や喉の粘膜が乾燥し、感染に対するカラダの防御反応が弱くなります。
また、冬は喉が渇きにくく感じます。夏場の熱中症でも叫ばれていましたが、マスクをつけることで喉が潤っている錯覚に陥るため、自分でも気が付かないうちに水分不足になってしまう場合があります。
加湿器を使って湿度のコントロールの他、意識的に水分補給をすることも効果的ですので実践してください。
スポーツで柔軟な動きを可能にする「角化」対策
冬の乾燥で起きやすい皮膚トラブルと言えば、ひび割れやあかぎれが代表格。スポーツする場合もひび割れやあかぎれがあると、痛みを感じて力を100%発揮することはできません。
これらの皮膚トラブルは、角化の仕組みを知り、適切に対処することで、誰でも予防できますので対処方法を覚えておきましょう。
角化とは?
角化とは、皮膚の表皮にある基底層で作られた角化細胞(ケラチノサイト)が分裂し、ケラチンを産生し分化・成熟しながら、後から分裂する細胞に徐々に押し上げられ表皮の角質層へ移行し、少しずつ自然にはがれ落ちる一連の動き。
基底層で新しい角化細胞(ケラチノサイト)が生まれてから角質層の一番上に到達するまで約2週間。はがれ落ちるまで約4週間の周期で繰り返されています。この周期をターンオーバーと言います。
注目すべきは、角質層に溜まった死んだ細胞
角質層は外的刺激から皮膚を守るバリアの役割を果たしていて、汗腺から分泌される汗と皮脂腺から分泌される皮脂が混ざった皮脂膜のバリアで外的刺激から体を守っています。
しかし、実は角質層の細胞は細胞核が失われており、死んだ細胞が15層ほど積まれた状態。死んだ細胞であるからこそ潤いを意識的に与えないと、冬の乾燥に負けてしまいます。そうなると皮膚の表面に小さな亀裂が出始め、ひびやあかぎれに発展していきます。
また胼胝は、この角質層の細胞が外的刺激から守ろうと角質増殖したものですが、皮膚が乾燥していると、より固さが増し、外的刺激や痛みを強く感じやすくなるので要注意です。
角化対策の予防法は「保湿ケア」
皮膚表面が乾燥し、固くガサガサしないようにするには、保湿クリームで毎日保湿ケアを行い、皮膚の弾力を保つようにしましょう。
毎日続けることで、少しずつキレイな皮膚が作られていき、突発的な動きでも皮膚がひび割れすることなく、柔軟な動きに対応できるようになります。
代謝を促進しパフォーマンスを上げる「血行」対策
冬の寒さが厳しくなると、血行が悪くなります。毎年、冷え性でお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
指先の血行が悪いと、末端栄養不足に
指先は日常生活でよく使う体の部位ですが、体の末端にあるため爪や指先は血液の流れが悪くなりがちです。血行が悪いと腸から吸収された栄養素が十分に指先に供給されず、代謝が低下し、適切なターンオーバーが促進されません。
血行を改善すると、代謝が上がる
血行が良くなると、末端の指先までスムーズに栄養素が運ばれ、代謝が活性化します。その結果、身体は熱を生み体温が上がります。体温が上がるとさらに血行が良くなり、プラスがプラスを呼ぶ好循環がつくれます。
血行改善におすすめは、指先マッサージ
血行を上げるには、指先のマッサージが効果的です。爪の根元から約2mm下には井穴(せいけつ)と言う副交感神経を刺激し、リラックス効果が得られるツボがあります。この井穴を反対の指で挟むようにつまんでください。
または指先の毛細血管に溜まった老廃物を送り出すように、指の先端から指の付け根に向かって揉み進めていくのも良いでしょう。
血行改善は、冷え性だけでなく、ダイエットや肩こりの改善などカラダに良い影響をもたらしてくれますので、こまめに指先マッサージをすることをおすすめします。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
- 冬の乾燥は、爪や肌トラブルの危険を多く孕んでいる
- おすすめの3大対策は「感染対策」「角化対策」「血行対策」
- 感染には湿度管理、角化には保湿、血行にはマッサージを心がける
コロナ禍の冬に知っておくべき指先の3大乾燥対策を紹介してきました。
3つに共通するのは、潤いと水分補給。
皮膚の保湿をしてひび割れを防ぐ他、湿度をコントロールしてウイルスの活性化を妨ぎ、水分をとって免疫力をキープする。また水分を摂ることでサラサラな血液となり血行を良くします。
繰り返しになりますが、冬の乾燥は、爪や肌のあらゆるトラブルの原因に。大きなトラブルに発展する前にセルフケアでカラダのコンディションを保ちましょう。