記事レベル
【この記事は、4分で読めます】
スポーツシューズを購入した時、靴紐はどうされていますか?買った時のまま使っている方は意外に多いのではないでしょうか?
シューズがきつい、ゆるいと感じる場合は、サイズの変更を考えることが一般的ですが、実は同じシューズでも靴紐(シューレース)の通し方によって履き心地に変化があります。
自分の感覚やスポーツ競技の特性を考えて、正しく靴紐を通すことでよりシューズの履き心地が良くなるのです。
しかし、逆を言えば、靴紐の通し方で足や足爪を痛めてしまう可能性もあります。今回は靴紐と足爪のトラブルの関係性を知って、ランナー最多の爪下血腫の予防に役立つ知識を解説します。
爪トラブルの原因が靴紐にあるの??そんな意外な発見があります。
この記事はこんな人にオススメ
- 自己記録を出したいと考えているマラソンランナー
- 過去に爪トラブルを抱えてしまった陸上競技選手
- シューズに違和感を感じているアスリート
- アンダーラップシューレーシングのメリットとデメリットを知りたい方
靴紐を通す(結ぶ)時の基本
靴紐(シューレース)の役割は、シューズと足を一体化させることです。そのために靴紐を通しす(=結ぶ)時の守るべき基本事項があります。
- 靴紐の通し方に、ゆるみがないこと
- 靴紐を締めるのが、左右均等であること
- 靴紐がねじれないように通すこと
この3つができていないと、シューズと足がフィットできず、走った時に足への力のかかり方のバランスが崩れてしまいます。緩みがあると靴擦れを生み、靴紐がねじれると靴紐自体が硬くなるので足当たりが悪くなります。
シューズも靴紐も適度に締め、弾力性が保てる状態をつくることが履き心地につながってきます。
定番の靴紐の通し方は2種類
靴紐の定番の通し方(結び方)は、オーバーラップシューレーシングとアンダーラップシューレーシングの2種類があります。
一言で言うと、靴紐を穴に上から下に通すか、下から上に通すかの違いです。
- オーバーラップシューレーシングは、上(外側)から下(内側)に通す
- アンダーラップシューレーシングは、下(内側)から上(外側)に通す
どちらも基本的な通し方で機能性がありますが、それぞれに違った特徴があります。今回は、アンダーラップシューレーシングについて見ていきましょう。
アンダーラップシューレーシングの通し方
アンダーラップシューレーシングの通し方(結び方)を見ていきましょう。
※写真を一緒にご覧ください。
- シューズの先端側の穴から順に、靴紐を穴の下(内側)から上(外側)に通す
- 左右交互に通すと仕上がりがキレイになる
- シューズの足首側の穴まで来たら靴紐を結ぶ
AMO CUSTOMS JAPANのYoutube動画では、より詳しい手順で紹介されています。
アンダーラップシューレーシングの特徴
靴紐を下から上に通すアンダーラップシューレーシングは、紐が締めやすい反面、緩みやすい特徴があります。そのため、長時間シューズを履いていても足への圧迫感が少ないのがメリットです。
少し緩みやす結び方であるため、履いているうちに徐々に足に馴染んできて、シューズの着脱が楽にできます。そのためジョギングや長距離ランナーには向いていると言われています。
最大の特徴は、シューズ内部のゆとり
アンダーラップシューレーシングの最大の特徴は、靴紐の交差が靴の外側にできるので、締めつけが少なく靴の内部にゆとりが生まれることです。
そのため、足の甲が高いアスリートにはマッチするシューレーシングです。
アンダーラップシューレーシングのメリット
アンダーラップシューレーシングのメリットをまとめました。
- 長時間履いても足の締めつけや圧迫感が少ない
- 靴擦れを起こしにくい
- 長距離走のランナー向き
- 初心者ランナー向き
- 足の甲が高い
- ウォーキングやジョギングなどの普段履きにも良い
アンダーラップシューレーシングで注意すべき足爪リスク
足へのストレスを軽減するアンダーラップシューレーシングは、メリットがたくさんあります。しかし、メリットをもっと受けようと、緩めに靴紐を通すことはリスクが伴う行為です。
なぜなら、シューズ内で必要以上に足が動いてしまうからです。
下り坂は爪下血腫の多発地帯
ランナーなら経験がある人が多いと思いますが、平地ではなんともなかったのに、下り坂では足爪がシューズの内側に当たっている感触を感じたことはありませんでしょうか?
下り坂では体重が前にかかり、重心が自然と前方に移ります。靴紐が緩くシューズと足が一体化できていないと、着地した際にシューズはその場に止まるが、足は少し前に動いて(=ズレて)シューズの内側に当たってしまうのです。
これが 爪下血腫 の原因にもなります。またシューズの爪先では足指が過密な状態になり、互いの指を圧迫し続けると、マメや 胼胝(タコ)の原因になります。
ランナーがすぐできる爪下血腫の予防方法
爪下血腫を予防するには、靴内での擦れや圧迫をなくすこと。それには…、
- 適切な爪の長さを保つ日々のネイルメンテナンスをする
- 爪先での足指同士の圧迫を軽減する5本指ソックスを履く
- ゆるみがないように靴紐の通す
基本的ですが、この3点が何よりも大切。
一度シューズを見直す時間を作り、足のズレを意識して走ってみることで自分に合ったシューレースを見つけられるはずです。
また外反母趾や巻き爪、爪下血腫などの足の形やトラブルは後天的に出てきます。ピッチ走法かストライド走法か自身のランニングフォームを振り返る上でも定期的な見直しをすることをオススメします。
ランニング大会の時だけ靴紐を締めるようなことはせず、普段から正しくシューズを履いてトレーニングを積むと、自然体で足に違和感を感じることなく完走しやすくなるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
- 靴紐の通し方により、履き心地に変化がある
- アンダーラップシューレーシングは、下(内側)から上(外側)に通す
- アンダーラップシューレーシングは、圧迫感が少ない
- 靴紐はゆるみなく通すことで、怪我予防につながる
アンダーラップシューレーシングは、たくさんのメリットがありますが、靴紐の通し方を間違うと足や足爪を痛めてしまう可能性もあることが分かりました。
そうならないように靴紐の通し方の基本を守ることが大切。シューズの脱着の利便さに気が向いてしまうと、怪我を負ってしまうリスクが伴いますので、日々の小さなことからスポーツ障害予防を心がけて、ランニングを楽しみましょう。
爪下血腫のより詳しい原因、予防方法はこちらの記事をご覧ください。
\ アスリートサロンLINEの登録は↓こちらをタップ / 記事レベル ★★☆☆☆【この記事は、4分で読めます】 爪下血腫は、痛みがなければ放置してもよい疾患ですが、爪下血腫ができた場所によっては爪が剥が[…]