アスリート×強い爪!成分と栄養管理で体の内側から強い自爪を作る


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スポーツ選手にとって強い爪というのは、自分自身の爪が競技に継続的に耐えられる爪であることです。そのため、ジェルを塗っての補強や強化は、避けることにこしたことはないとアスリートサロンでは考えています。

爪は細胞分裂をしない死んだ細胞と言われますが、爪は立派な皮膚の付属器官です。健康的な肌をキープするのと同じように、健康的な爪は、バランスが取れた食生活とそこから得られる栄養で育てられます。

外見の補強ではなく、身体の内側から強い爪をつくるにはどうするか?
今回は食と栄養にスポットを当てて紹介します。

この記事を読むメリット

  • 爪の状態から足りない栄養が予測できるようになる
  • 爪をチェックすることが、食生活の見直しにつながると分かる
  • 爪と栄養の関係を知ることで、潜在的な不調にいち早く気付ける

爪は健康のバロメーター

まずは結論から。爪に見られる各症状は、次の栄養が足りない可能性が考えられます。一覧にまとめましたのでご覧ください。

爪の症状不足が予測される栄養素
弱い爪(薄い、裂ける)タンパク質
割れる爪ビタミンA
うねる爪ビタミンB群
ツヤがない爪ビタミンE
反り爪
白い点がある爪亜鉛

身体の健康が良くない状態だと、爪に変化が現れてきます。色が悪くなったり、薄くなってきたり、反ってきたり、または折れやすくなったりします。

アスリートにおける爪のメンテナンスと言うと、表面的にオイルやクリームでケアしたり、マッサージを想像する方が多いと思います。しかし、爪を強くためには摂取する栄養という側面からアプローチするのが、アスリートにとって一番良いサイクルを生みます。

良い食生活の習慣は、爪に限らず、身体づくりの基礎となるからです。それだけじゃありません。コンディションの維持や疲労の回復にも有効なので、計画的に食事を摂ることが勝つアスリートに求められる重要な要素です。

それでは、表に挙げた栄養素について、順番に見ていきましょう。

また、食品成分について調べる時は、以下のページが便利です。参考にしてください。

▼ 文部科学省 - 食品成分データベース 日本食品標準成分表2015年版(七訂)-

食品成分データベースは、食品成分に関するデータをインターネットを通じて提供しているものです。 …

▼ 厚生労働省 - 食品群別栄養素等摂取量 –
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/kenkou_eiyou_chousa_tokubetsushuukei_h26.pdf

爪の栄養素にはアミノ酸スコアの高いタンパク質を!

爪の主な成分は、タンパク質の一種であるケラチンでできています。中でも硬い「硬ケラチン」という髪の毛と同じ成分です。

食べ物から摂ったタンパク質は、生命維持に重要な脳や心臓、内臓に優先的に使われますが、爪は剥がれても生きていけるため身体の部位の重要度からすると優先度が低い器官です。

そのため、爪は通常でも栄養不足になりがちになります。

ボクシングなどの食事制限で量だけを減らすと、タンパク質不足で爪が弱くなるリスクもあります。

タンパク質の摂取方法

ここで覚えておきたいのは、タンパク質なら何でも良いのではなくて、良質なタンパク質を積極的に摂るということです。

良質なタンパク質とは、アミノ酸スコアの高いものを言います。アミノ酸スコアとは、体内で十分に合成できない必須アミノ酸9種類の含有率を算出して点数化したものです。

またタンパク質には、動物性と植物性があります。それぞれをバランスよく摂るようにしましょう。それぞれ以下の食品に多く含まれています。

タンパク質が多く含まれる食品

動物性鶏のささみやムネ肉、卵、青魚、鮭など
植物性豆腐や納豆などの大豆製品など

動物性のタンパク質を摂る際は、脂質に気をつけると良いです。脂身は常温で固まる飽和脂肪酸で動脈硬化のリスクがあるからです。

爪の成分ケラチンの形成に必要なビタミンA

体操やボウリング、投擲競技といった、炭酸マグネシウムなどの滑り止めを使用する競技にオススメなのが、ビタミンA。

乾燥して爪が割れやすくなる、二枚爪になるアスリートは、ビタミンAを摂ることで、爪の乾燥の改善が期待できます。

ビタミンAの主な役割は、皮膚や粘膜をつくる栄養素。肌の乾燥を防止し、肌のバリア機能を高める効果があると言われています。

また、ケラチンの形成にも欠かせません。

ビタミンAの摂取方法

ビタミンAは、脂溶性であり、動物性タンパク質のみに含まれます。
しかし、植物性からは摂れない訳ではありません。植物性食品のカロテンは、体内でビタミンAに変わります。

ビタミンAが多く含まれる食品

動物性鶏のレバーやアナゴ、銀ダラ、バターなど
植物性ニンジン、ほうれん草などの緑黄色野菜など

また、ビタミンAは脂溶性のため、油と一緒に摂取すると吸収効率がアップします。油で炒めたり、ドレッシングなどをかけたりして食べるのがオススメです。

強い爪に欠かせない栄養素はビタミンB2

ビタミンBは爪の細胞を活性化させ、強い爪を育てます。ビタミンBが不足していると、爪の不調以外に、髪や肌のトラブル、危怠感、集中力の欠如、イライラ、口内炎が見られることがあります。

また、ビタミンBは、脂質の代謝も促進するとも言われてるので、アスリートにとってLBM(除体脂肪体重)の管理に役立ちます。

ビタミンB群の摂取方法

ビタミンBが多く含まれる食品

動物性豚レバー、牛レバー、うなぎ、乳製品など
植物性アーモンドなど

ビタミンBは、水溶性なので生野菜ジュースなどは手軽に摂れて効果的です。ビタミンB群の役割を見ていきましょう。

ビタミンB1

ビタミンB1は、体内で糖質がエネルギーに変わる時に働く酵素をサポートする補酵素となります。そのため、ビタミンB1が不足すると、糖の代謝に影響が出て、身体に乳酸などの疲労物質が溜まりやすくなります。

ビタミンB2

脂質の代謝を促進するのが、ビタミンB2です。ビタミンB2の不足は、爪や皮膚から症状が出始めます。また、腸内細菌でも合成される栄養素ですが、投薬で腸内フローラに影響があると合成されにくいことがありますので、注意しましょう。

ビタミンB6

ビタミンB6は、タンパク質の代謝、筋肉や血液をつくるために使われます。皮膚の形成に必要な栄養素であり、皮膚炎の予防を助けます。また、神経を安定させる効果があると言われています。

ビタミンB12

造血のビタミンとして覚えておきたいのが、ビタミンB12。悪性貧血を予防や末梢神経のダメージを回復を行います。胃の状態によって小腸での吸収が影響を受けます。過度なストレスにより胃を悪化させないよう身体をコントロールしましょう。

また、ビタミンB12が不足すると、爪の乾燥による黒ずみが見られます。

ビタミンB12は、熱に強いですが、植物性の食品にはほとんど含まれません。ベジタリアンやビーガンの方は鉄とビタミンB12の不足に注意しましょう。

ナイアシン

ナイアシンは、三大栄養素の代謝をサポートします。皮膚や粘膜の炎症を防ぐと言われています。体内での合成にはトリプトファンを使いますが、ビタミンB1、B2、B6が不足すると合成能力が低下するので、合わせて摂取することを心がけましょう。

パントテン酸

パントテン酸も、三大栄養素の中でも、特に脂質の代謝をサポートします。腸内で合成されるので不足にはなりにくいですが、加齢による腸内細菌の変化により減少していきます。加熱などの加工に弱く、アルコール、カフェイン、薬によって不足しがちになります。

葉酸

葉酸は、タンパク質の生成に関与します。また貧血が起きている場合は、鉄分とともに葉酸不足になっている可能性があります。不足すると高システイン血症を引き起こし、動脈硬化の原因にもなりえます。

ビオチン

ビオチンは、皮膚の粘膜を保つ働きがあるため、皮膚、爪を健康に保つためには必須です。ビオチンが不足すると、アミノ酸からタンパク質をうまく作り出せなくなります。抗生物質の長期投与、非加熱の卵白をよく食べる人は不足しやす苦なります。

健康的な爪にする栄養素はビタミンE

ビタミンEは、毛細血管の血行を良くする働きがあります。血行を良くなった結果、健康的なツヤのあるピンク色の爪をつくります。爪の色がピンクなのは、毛細血管が透けて見えるからです。毎日見て自分の色を知っておくことで、体調変化の兆しを見つけることができます。

またビタミンEは、若返りのビタミンと言われています。その理由は、強い抗酸化作用があるからです。アスリートは身体を酷使するため酸化が進みます。ビタミンEを摂り入れることで、アンチエイジングの効果も期待できます。

ビタミンEの摂取方法

ビタミンEが多く含まれる食品

動物性たらこ、イワシ、うなぎ、卵など
植物性かぼちゃ、ほうれん草、アボカド、キウイ、ピーナッツなど

また、実は植物油にも多く含まれています。ビタミンCと同時に摂取すると体内効率が良くなり効果的です。

反り爪には鉄分

鉄分不足で代表的な症状は、貧血です。鉄不足は、爪が白く見えたり、横筋が入って凸凹したり、反ったりします。

鉄は、日本人が不足しやすいミネラルです。またストレスで吸収効率が悪くなる場合もあります。

鉄は、ヘム鉄と非へム鉄に分けられます。

非ヘム鉄は、植物性の食材に含まれビタミンCと同時に摂取することで吸収率が上がります。しかし、お茶などに含まれるタンニンに阻害されてしまいます。

ヘム鉄は、動物性の食材に含まれ、タンニンの影響を受けません。

女性の場合は、月経時には吸収率を踏まえてプラス3.06~3.64mg /日の鉄を摂取することが望ましいです。元々女性は貧血になりやすいと言われていますので、爪のためだけでなく身体全体の健康を考えて、貧血を予防する食べ物を毎日意識して摂ることが大切です。

鉄の摂取方法

鉄が多く含まれる食品

動物性豚レバー、牛ヒレ肉、鶏もも肉、まぐろの赤身、あさりなど
植物性ひじき、小松菜、大豆製品など

ビタミンCやタンパク質と一緒に摂ることで、吸収効率が良くなります。

爪に白い点が見られるなら亜鉛

亜鉛は、タンパク質の合成、皮膚形成にも必要不可欠です。亜鉛不足は、爪には白い点となって現れてきます。

また鉄と同様に日本人に不足しがちな栄養素が、亜鉛です。亜鉛は、体内での蓄積がそもそも少ない上に、汗からも失われていきます。

しかし、サプリなどで大量に摂取すると急性中毒を起こす恐れがありますので、適正量は守りましょう。頻繁な飲酒や高GIを好む人は、亜鉛不足に注意が必要です。

亜鉛の摂取方法

亜鉛が多く含まれる食品

動物性牡蠣、豚レバー、牛肩肉など
植物性抹茶、松の実、ごまなど

毎日のバランスの良い食事が、強い爪を作る

体の各部位と一緒で、爪もたくさんの栄養素を必要とします。それと同時に、バランスの良い食事が大切です。

偏食や外食頻度、嗜好品ばかりを食べていて、十分な栄養とバランスの良い食事ができていないと、体にはいろんな症状が出てきます。

サプリの摂取は、不足している栄養素を補うという意識で摂取しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

  • 体のメンテナンスは、体の内側からのアプローチ(=栄養)が大切
  • 強い爪を作るには、主成分であるタンパク質を
  • アミノ酸スコアの高いタンパク質を摂ることが重要
  • 偏食などで特定の栄養が不足すると、爪の症状となって現れる

冒頭にお伝えしたように、生命維持において爪の優先順位は低く、栄養バランスが崩れると爪にまでしっかりと栄養が回ってきません。 爪の健康状態が悪いと、色が悪くなったり、薄くなったり、割れたりすることがあります。特に爪によって大事な栄養素は「タンパク質」であり、 納豆や豆腐などの大豆製品、鶏のささみやムネ肉、卵、青魚、鮭などアミノ酸スコアの高いものを積極的に摂ることをおすすめします。

また、爪の乾燥改善が期待できるビタミンA、爪の細胞を活性化させるビタミンB2、毛細血管の血行をよくして健康的なツヤのあるピンク色の 爪を作るビタミンE、爪の反りや凹凸を防止する鉄分など、健康的な爪を維持するのに欠かせない栄養素はたくさんあります。

爪はたくさんの栄養素を必要とするため、外食を頻繁にする、嗜好品ばかりを食べるなど、食生活が乱れている方はぜひ毎日の食事内容を振り返ってみてください。 オイルやクリームで爪をケアしたり、マッサージをしたりするメンテナンスだけではなく、爪を強くするために栄養という側面から アプローチするということも、勝つアスリートに求められる重要な要素です。

爪を見て、体の変化に耳を傾け、毎日の食事内容を振り返ることは、栄養面からのコンディショニングに役立つので、気になった人は食生活を見直してはいかがでしょうか。

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