爪床(そうしょう)
爪床は、英語では「nail bed:ネイルベッド」と言う。
爪甲の下にある皮膚の部分のことです。
爪床の特徴
爪(=爪甲)とくっついている皮下組織の一部のことです。肉眼では透明な爪にカバーされていますが、爪がピンク色に見えているのは、爪床を通っている毛細血管の色が透けて見えているためです。
爪床を正確に定義すると「爪甲の下面に位置する爪半月の遠位端から爪下皮までの間の軟部組織」となります。爪が剥がれてしまった時に見える皮膚の部分ですね。
爪床は、爪甲の形成と維持に必要な水分や栄養を供給するために毛細血管が通っています。また神経も通っています。
一方、爪甲には神経が通っていません。「爪が割れたりして痛い」という時は、爪床の神経が痛みを感じているのです。
ちなみに医療機関で手術にかかる際は、爪を補強しているジェルなどはすべて外して自爪になる必要があります。ジェルがついていると医療器具のパルスオキシメーターで爪床を通る血中酸素濃度が正しく測れないからです。
もしそのような忠告を無視してジェルをつけていると、生命維持を優先して、生爪を剥がされる場合もあり得ますのでご注意ください。
爪甲は、爪床に密着して乗っているだけで、完全に固定されてはいません。爪の周囲にある後爪郭、側爪郭、爪下皮で止められているのみです。
そのため、外からの衝撃があった際には、簡単に剥がれる構造であることは覚えておきましょう。
また、爪床の上皮は正常では顆粒層がないため、角化はほとんどしない。しかし、病的な状態になると、顆粒層が出現する場合があり、角質が爪甲下につくられます。そうなると爪甲と爪床は密着できなくなるので、爪の病を進行させる原因となります。
アスリートネイルから見た爪床
一見地味な爪床ですが、爪の育成においてはとても大切になります。
アスリートにとってパフォーマンスを大きく上げるポイントとなるのが、爪の大きさです。爪が大きいと、指の腹からのより大きな力を受け止められるため、握る、投げる、走るなどの動作について強いパワーを発揮することができます。
また、爪床に栄養が十分に行き届いて健康的な状態であれば、爪甲への栄養や水分の供給がなされ、しなやかで強靭な爪が育ちます。強靭な爪ができ、爪を適切に整えることができれば、野球のピッチャーでも割れにくい爪を維持することができるのです。
爪床が長いと、爪が長く大きくなり、見た目に美しい爪ができるだけではなく、スポーツ選手にとって最大のパフォーマンスを発揮できる強い爪を育てられるようになります。
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